日本青年会議所 建設部会 2021年度 副部会長所信

私たちが暮らす地球の気象悪化は、人間に大きな危機が迫っています。また、我々が携わる建設業は、他の業種と比べて環境負荷が大きいため、環境に配慮した建設活動や環境と経済活動の両立などが重要な課題になります。この重大さの認識をもって、あらゆる環境改善を推進することが大切であります。持続可能な社会を構築するためには、私たち一人ひとりが果たすべき役割を理解して、具体的な行動を起こさなければなりません。

日々進歩する社会の中、持続可能な社会を築くために持続可能な低炭素社会・循環型社会・自然共生社会を実現するため、まずは我が国が培ってきた低炭素技術等の環境技術や自然と共生してきた知恵・技術を活用・高度化することにより、将来を見据えた持続可能な暮らしを支え、世界にも貢献しうる技術イノベーションを推進し、そして自然との共生を社会や暮らしの中に取り入れてきた知恵・経験を現代社会に生かしつつ、再生可能なエネルギー・資源を基本とし、良好な環境に包まれ、人々が心豊かに充実した暮らしを実現できるようにする社会システム・ライフスタイルのイノベーションを推進します。さらに低炭素・循環・自然共生施策が統合的に達成される社会を実現するためには、都市と農村・漁村の各域内において、地域ごとに異なる資源が循環する自立分散型社会を形成しつつ、また都市や農村・漁村の各域内やその間でのつながりの強化、自然的つながりや経済的つながりが必要であり、これを実現するため、実行計画、公園計画、都市計画等の各種計画の連携や資金循環・人材活用等の各種施策の実行を図る必要があります。

私たちは、建設部会の一員として、祖先から引き継いできた地球環境を、何世紀にもわたって継承していかなければなりません。現状を正しく認識し、勇気ある選択をし、責任ある行動をとることで自然との調和のとれた持続可能な社会を築くことは、安心して生活できる真に豊かな社会づくりに貢献し伝統と新たな価値が織り成す魅力溢れる建設部会の創造につながります。

九州・沖縄地区担当 副部会長
中野 義久